暗転 turning point 2004 1 28

 長期の投資家は、歴史を学ぶべきです。
歴史を振り返れば、
あの時、あれが、ターニングポイントだったと言えることがあるのです。
 ここに、ひとつの例を挙げます。
1963年、ケネディ大統領は、暗殺されました。
副大統領から昇格したジョンソンは、
「偉大な社会」計画を掲げて、福祉政策を推進しました。
 しかし、これが、アメリカの悩みである「財政赤字」の温床となりました。
アメリカは、ヨーロッパと違い、「成功者の街」です。
誰かが成功することによって、誰もが、それに続けと、がんばる社会なのです。
だから、成功のチャンスを、誰にでも与える政策をすべきだったのです。
 しかし、「偉大な社会」計画で、結果的には、
政府に頼るアメリカ人、政府に依存するアメリカ人を大量生産してしまったのです。
これが、アメリカにとって、大きなターニングポイントだったのです。
 さらに、1964年のトンキン湾事件を機に、
議会から、ベトナム問題解決のための「特別権限」を与えられたジョンソン大統領は、
1965年2月から、北ベトナム爆撃(北爆)を開始したのです。
 しかし、1971年に、新聞に暴露された、
国防省秘密報告書「ペンタゴンペーパーズ」によれば、
トンキン湾事件は、数か月前から、アメリカ軍と南ベトナム軍によって、
計画されたものだったのです。
 アメリカにとって、ベトナム戦争が、
大きなターニングポイントになったことは、誰でも認めるところです。
アメリカは、ベトナム戦争によって、財政が苦しくなり、ドル危機を招いたのです。
 ケネディ大統領が暗殺されたことにより、
アメリカの運命は、暗転したと言えるかもしれません。

政治意識 political awareness 2004 1 22

 現代という時代は、政治意識が、問われている時代なのです。
現代の独裁者は、選挙で選ばれてから、独裁者になっているのです。

 歴史を振り返れば、こんなことがありました。
1933年、政権を握ったヒトラーは、議会を解散しました。
そして、選挙期間中に、国会放火事件が起きると、
これを、共産党の陰謀(真相は不明です)として、共産党を弾圧したのです。
 選挙で圧勝したナチス党は、
1933年3月、「全権委任法」を成立させたのです。
 この「全権委任法」とは、
ヒトラーに対し、議会の同意なしで、
自由に法律を制定する権限を認めるものです。

これを、「狂犬が、やったことだ」と言うのでしょうか。
しかし、狂犬にかまれた者も、その狂気が移るのです。

 ヒトラーは、彼の著書「我が闘争」で、このように書いています。
「民衆の圧倒的多数は、
冷静な熟慮より、
むしろ、感情的な感じで、考え方や行動を決めるという女性的素質を持っている。
 大衆の受容力は、非常に限られており、
理解力は小さいが、
そのかわり、忘却力は大きい。
 効果的な宣伝は、重点を、うんと制限して、
そして、これをスローガンのように利用し、
継続的に行なわなければならない。」











































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